仮想通貨・ビットコインは普及するか?


こんにちは。
約1年ぶりの更新です。ツユキです。

別に超忙しかったからブログを更新しなかったわけではないのですが、書くネタがなかったというのが事実でして。ただ、今回はいま注目の仮想通貨について少し書いてみようかなと思います。

仮想通貨のメリット

まず仮想通貨のメリットについて整理しましょう。

ただし、今回はあくまでも「通貨」としての面で考えます。価格が上昇するとか、マイニングとか、投機商品としての側面は抜きにします。

私が考える仮想通貨のメリットは大きく分けて2つあります。

1:現金を持たなくても支払・決済ができる
2:全世界的に両替しなくても使用できる

まず1について。簡単にいってしまうと、電子化です。これはお金だけでなく、様々な分野で起こっています。先日も漫画の単行本の売上が激減したというニュースがありましたが、相対的に電子書籍の販売額は上がっています。

お金の歴史を見た時、物々交換が金貨を介するようになり、金貨が紙幣になった経緯があります。今私たちが使っている貨幣や紙幣が電子データに置き換えられる流れは避けられないのかもしれません。

ただ、ここでポイントになるのは、「これって電子マネーやクレジットカードも同じだよね?」という点です。

今回は仮想通貨について書いていますが、これは仮想通貨が初めてではないわけです。では、なぜこんなにも仮想通貨に注目が集まっているのか。それが2の「全世界で共通」という点です。

仮想通貨の強み

いろいろな意見があるかと思いますが、私が考える仮想通貨の最大のメリットは「全世界で共通で使える」だと考えています。

たとえば、あなたがアメリカで買い物をするとします。その場合、現金で支払うにはまずドルに両替をする必要があります。残念ながらSuicaなどの電子マネーを使うこともできません。

ここでクレジットカードという手段もあります。しかし、クレジットカードはカード会社が両替の業務を代行しているだけです(そしてカード会社が決めた手数料が発生している)。それに対し、ビットコイン(仮想通貨)であればその場で決済されるので、両替のような手間が発生しません。

また仮想通貨は支払だけでなく、送金なども便利です。通常の送金には銀行などの金融機関を介するので手数料が発生します。私が聞いた話では、日本で働く外国人の方が母国の家族に送金する際にはビットコインが便利だそうです。これはまさに「電子データ」であり、「全世界で共通」だからこその優位性です。

ここまでは一般の消費者、つまり支払う側からの立場の話を続けてきましたが、これは売る側(店)にとってもメリットがあります。現時点では店にとっては、現金で支払ってもらうことが一番です。クレジットで支払われるとカード会社に手数料をとられてしまうわけです。

ただ現金を持ち合わせていない人も多い。特に海外から観光客が来るようなお店はそういうケースが多いはずです。ただ、ここで仮想通貨という決済方法があれば、店としては大いに助かります。

そして前述の通り、これから先、電子化の流れはますます加速していきます。ですから、仮想通貨という分野は今後も大いに有望であると言えます。

仮想通貨の問題点

ただ仮想通貨には問題があります。これを最後にお話ししてこの記事を終わろうと思います。

今の仮想通貨ブームを見ていると「あまりに多くの種類の仮想通貨が乱立していて、その大半が仮想通貨の意味をなしていない」という点です。

そのすべてをチェックしたわけではありませんが、そのほとんどが実は仮想通貨を名乗った電子マネーにすぎないのです。

お金をその仮想通貨に変換して、それを実際に一般の店などで使用する。果たして、どれだけの仮想通貨がその基盤を構築できているでしょうか。ビットコインですら、日本では使う場面は限られます。この問題は時間とともに解消していくはずですが、たとえば一企業が発行した仮想通貨というようなものもあります。2017年10月にはクローバーコインと呼ばれる仮想通貨を謳った詐欺事件が発生しています。おそらく、この先、いま誕生している仮想通貨もどきの多くは淘汰されます。場合によっては無価値になる可能性もあります。

あなたがこれから先、仮想通貨を持つのであれば、「それは全世界で使えるのか?」という点は意識しておくべきです。そうでないと、上記のような詐欺に巻き込まれてしまう可能性があるのです。

この先、日本国内だけで使える電子マネー的な仮想通貨が普及する可能性もありますが、現状でもSuicaやIcocaに大量のお金をチャージしておけば、1の「現金を持たなくても支払・決済ができる」というメリットは享受できます。ぶっちゃけ、仮想通貨である必要はないのです。

ビットコイン、2つの側面

今回の話はあくまでも「通貨」としての仮想通貨の話です。「投機商品」としての仮想通貨の話はまったく別の話です。「仮想通貨を買ってお金を増やしたいんだ!」という方を止める理由はありません。そこから先は自己責任ですから。

ただ、現状、ビットコインは価格が乱高下しすぎて「通貨」としての価値を減少させている点は注意しなければいけません。

お金の歴史を振り返ると、その起源のひとつは紀元前6000年前のギリシャで普及した「アテナイのコイン」と呼ばれる通貨です。アテナイのコインは、その当時の通貨の中でも広く流通しましたが、その理由はアテナイがそのコインに対し「このコインは純銀製で4gの重さだ」という保証(基準)を示したからです。

これにより、物の売買などのレートが定めやすくなり、アテナイのコインは庶民の間に普及したわけです。一方で現状のビットコインはどうでしょうか。連日、ビットコインの価格が大きく上がった・下がったというニュースが届きます。これでは一般生活で決済・支払をする手段としては不安定です。

私は将来的には上記に書いた通り、世界の電子化の流れを考えれば、全世界的に普及しつつあるビットコインは有望だと見ています。

ただし通貨というものは、本来、アテナイのコインのように価値が不変(大きく価値が変動しない)だからこそ意味があります。しかし現在の状況はそれとは真逆です。ビットコインへの関心が高まり、投機商品としての側面が強くなればなるほど、通貨としての側面が弱くなり、ビットコインが社会基盤の一部となる日は遠のきます。この過熱感が今後どのようになっていくのか慎重に見極める必要がありそうです。

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